「子どもとは、その可能性において豊かであり、有能で、
力強く大人や他の子どもたちとの結びつきの中で生きる存在である」(Rinaldi: 2006)

レッジョ・エミリア・アプローチは、北イタリアのレッジョ・エミリア市でかたちづくられ、1990年代にアメリカ版ニューズウィーク誌に世界で最も先進的な乳幼児教育として取り上げられたことを発端に、教育界で高く評価されている教育アプローチです。それ以来、世界的に広がり、それぞれの国で発展を遂げています。

レッジョの特徴は「共同性」と「創造性」であると語られています。

「共同性」とは、シンプルに言えば、コミュニティの「参加」と理解していいでしょう。レッジョでは、「教育はすべての子どもの権利であり、コミュニティの責任である」と定義されており、専門的に様々な理論や教育思想を土台にしながらも、コミュニティの中で子ども自らが主体的に学ぶ、豊かな保育がなされています。大事にしているのは「市民」としての子どもの参加です。子どもの意思・考え・アイデアが、いつも尊重されています。

次に、「創造性」。レッジョの保育環境やこどもたちの姿は、創造的で美しく、保育・教育関係者のみならず、まちづくりの観点からも、魅了される人は後を絶ちません。“「子どもは一〇〇をもって生まれてくるが、学校の文化はそのうち、九九を奪う。学校の文化は一〇〇のものはないと子どもに教えるが、子ども達はこう言う。『冗談じゃない。一〇〇のものはここにある』と」”伝統的な教育に対する痛烈な批判を、詩に綴ったレッジョ・エミリアの『子ども達の一〇〇の言葉』は、大きな反響とともに、世界中に広がりました。

レッジョは、この「共同性」と「創造性」を、「市内」のみで完結させず、あらゆる文化圏・国々との対話から発展させる挑戦をしています。それが、「レッジョ・チルドレン国際ネットワーク」であり、現在、世界三四カ国が加盟しています。これまではJIREAのボードメンバー(ナチュラルスマイルジャパン、まちの研究所、Cedep)がその窓口となり、活動をしてきました。

はなさかす保育園は、その窓口であるまちの研究所が運営しておりJIREAに加入しています。まちの保育園・こども園やJIREAメンバー、そして世界ともつながりあってレッジョ・エミリア・アプローチを学んでいます。
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